☐ケーブル破断箇所・腐食箇所による影響
☐解析時間ステップ,積分スキームの選択
ケーブルが腐食していれば,あるケーブルが破断した場合,連鎖崩壊が生じる可能性があることを見出した.
本モデル橋では,アンカーケーブルが最初に破断した場合は,隣接するケーブルが次々と破断し,最終的には
橋全体が崩落した.一方,最初にセンターケーブルが破断した場合は,隣接するケーブルは破断ひずみに達せず
連鎖崩壊は生じなかった.
Time 0.01s:ケーブルが瞬間的に破断
Time 1s:ケーブルが1sかけて破断
Time 5s:ケーブルが5sかけて破断
Wolf and Starossek (2009)が採用したDAFは,
Sdyn(t):動的応答の瞬間時刻tにおける応答の最大/最小値
Shealthy:健全橋(全ケーブルあり)の静的解析で得られた応答値(図5(a))
SF0:破断ケーブルを取り除いた系の静的解析で得られた応答値(図5(b))
SF1:破断ケーブルの張力を圧縮方向にかけ,静的解析で得られた応答値(図5(c))
荷重分配率load redistribution rate (LRR)は,
C1(アンカーケーブル)が破断した場合の,主桁および主塔の
(a)変位,(b)曲げモーメント,(c)軸力,変化を以下の図にまとめた.
崩壊過程:
250sでC1が破断した後,発生した衝撃荷重によりC2,C3,C4,C5が破断した(250.96s~251.62s).
そして,C6,C7が破断し(255.591s~255.716s),左径間側すべてのケーブルが降伏応力に至ると,
左径間側のC4付近の主桁は鉛直下向き方向に大きくたわみ,中央径間側のケーブルに応力が集中した.
C4付近の主桁断面が255.803s~256.235sかけて引張・圧縮側に全断面降伏し塑性ヒンジが形成された.
(そのとき主塔基部および主桁中央部の断面は全断面降伏とはならなかった.)
動的解析を行い,ケーブルが破断した場合の連鎖崩壊を再現した.
解析法はニューマークβ法,時間ステップは0.01としている.減衰定数は,吊り橋等で用いられているh=0.0032を採用した.
ケーブルが腐食している状態を再現するため,下記に示すケーブル構成則を全ケーブルに適用させた.
C1(アンカーケーブル)が破断した場合の連鎖崩壊解析を行った.
Uフランジ:20個(4+6+6+4)
Lフランジ:20個(4+6+6+4)
Uリブ1つあたりの断面積50cm²
(https://www.jfe-kenzai.co.jp/product/06/01/index.html:JFE建材HPの構造・仕様を参考に50cm²とした)
ケーブル,主桁および主塔を梁要素で骨組みモデルを作成した.
Model300におけるC1-C2-C3破断時のモデルで解析した.解析時間は120秒とし,減衰定数は0.02を用いた(レイリー減衰).
解法はニューマークβ法である.荷重は以下のように設定した.
1.設計荷重を10秒かけて載荷し,そのまま載荷し続ける.
2.C1のPrを10秒かけて載荷し,20秒時Prを除去
3.C2のPrを10秒かけて載荷し,30秒時Prを除去
3.C3のPrを10秒かけて載荷し,40秒時Prを除去
結果
C1破断時(20秒)
C2破断時(30秒)
C3破断時(40秒)
120秒
設計荷重(k=1)を載荷し,静的解析と動的解析の結果を比較した.微小変位解析として計算を行った.
動的解析で得られた値は静的解析で得られる結果と同一となることがわかった.
モデル:Model-300
荷重:D+CW+Pr+D+L
↓アニメーション(斜張橋のケーブル破断を想定した時の動的挙動)
↓
【C1破断時の挙動(C1:20秒のときPr除去)】
【C2破断時の挙動(C1:20秒,C2:22秒のときPr除去)】
【C3破断時の挙動(C1:20秒,C2:22,C3:24秒のときPr除去)】
主径間長600m、 900mの鋼斜張橋に関し、以下の手順に似て崩壊解析を行う。
Part 1: 常時設計荷重を満足するようなモデル橋を設計する。解析は弾性とし、断面照査は許容応力法を用いる。
Part 2: モデル橋の終局強度および崩壊形態を明らかにする。解析は弾塑性解析とする。
Part 1 線形解析
1. モデル橋の諸元および部材断面
主径間600mの斜張橋( Model-600)の線形解析を行う。
実橋は2面吊り斜張橋であるが、片面のみを考慮し、平面モデルとして解析する。
主桁断面
UFlg. 3,000 x 25
LFlg. 3,000 x 25
2-Web 4,000 x 25
Steel Grade: SM490 (Yield stress: 315 MPa)
主塔断面
UFlg. 4000 x 25
MFlg. 4000 x 25
LFlg. 4000 x 25
2-Web 5000 x 25
Steel Grade: SM490Y(Yield stress: 355 MPa)
平行線ケーブル
ヤング係数 1.95 E5 N/mm2
材質 ST1570
4. モデル橋の諸元および部材断面
主径間900mの斜張橋( Model-900)の線形解析を行う。
実橋は2面吊り斜張橋であるが、片面のみを考慮し、平面モデルとして解析する。
ケーブルの腐食が進行すると孔食のみならず,広範囲にわたり鋼は腐食し、鋼断面積も減少する.
(腐食レベル3に着目し)ケーブル断面が20%減少するとして,全長に渡り一様にケーブル断面積
を減少させてケーブル破断を想定したモデルに対し,荷重を作用させ,部材ごとの応力が降伏応力に達する
か否かの照査を行った.
1)アンカーケーブル(C1)が破断したケース
(a)C1が破断
スパン中央の鉛直変位:2.105mm
隣接するC2の応力は986N/mm2,
C14の応力は502N/mm2,
主桁、主塔、ケーブルの応力すべて弾性範囲内
(b)続いてC2が破断したと想定
スパン中央の鉛直変位:2,586mm
隣接するC3の応力は1299N/mm2,
C14の応力は316N/mm2,
C3はケーブルの第1降伏点に達する.主桁,主塔,の応力は弾性範囲内.
(c)続いてC3が破断したと想定
スパン中央の鉛直変位:3,139mm
隣接するC4の応力は1581N/mm2,
C14の応力は102N/mm2,
C4はケーブルの第2降伏点の降伏応力に近い応力が算出.主塔242N/mm2, 降伏応力に達する.
主径間300mの斜張橋(Model-300)の線形解析を行う.
ケーブルの断面積
・側径間に7本のケーブル(C1-C7)、主径間の左半分に7本のケーブル(C8-C14)、主径間の右半分および右側径間は左右対称のケーブルを配置
支点条件
A, F: 鉛直固定,橋軸方向自由,回転自由
C, D: 鉛直固定,橋軸方向固定,回転自由
B, E: 桁と主塔を結合し,鉛直方向は固定,橋軸方向と回転は自由
作用荷重
1) 橋軸方向単位長さあたりの死荷重は鋼桁鋼桁重量(69.7 kN/m),地覆・高欄(24.5 kN/m),アスファルト舗装(28.4 kN/m)
2) 端支点の負反力を抑制するため,側径間にはカウンターウエイト(CW, 60 kN/m)を載荷
3) 死荷重作用時に主桁および主塔の曲げモーメントが平滑化かつ最小になるようにケーブル・プレストレス(Pr)を導入した
4) 活荷重(L)は道路橋示方書6)のB 活荷重とした.すなわち,集中荷重 p1(10 kN/m2)を10m 長さおよび幅員
5.5m に作用させる.ただし,その他の部分は 5.0 kN/m2とする.さらに,分布荷重 p2(3.5 kN/m2)を幅員 5.5mに作用させる.
ただし,その他の部分は 5.0 kN/m2とする.なお,集中荷重はスパン中央に,等分布荷重は全径間に載荷した.
<解析結果>
衝撃荷重を静的荷重の2倍になると想定する.
減衰のない1自由度のモデルに一定力が突然作用すると応答変位は2倍になる.
そして,静的解析により1本のケーブルが破断直後,衝撃荷重により連鎖的に
他のケーブルが破断する様子を解析する.(台湾アーチの連鎖崩壊を解明した方法)
スパン中央のケーブル(C14)が破断したケースと,アンカーケーブル(C1)
が破断したケースについて,連鎖崩壊過程を検討する.
腐食などの原因によりC14が破断したと仮定する.
1) C14が破断する前(Pr+D+CW+LP1+LP2が作用する)の状態
スパン中央の鉛直変位:1,384mm
全ての主桁,主塔,ケーブルは弾性範囲である.
C1の応力は573N/mm2, ひずみは0.00174
C14の応力は526N/mm2, ひずみは0.00150
なお,健全モデルの終局荷重係数は ku=2.62
2) C14が破断した直後
C14が破断すると,C14が無くなった構造系に,死荷重および活荷重が衝撃的に作用する.これを,静的荷重の2倍が作用すると考え,
2.0 x (D+CW+LP1+LP2) を作用させる.その結果,スパン中央の主桁断面の下フランジが降伏応力に達するが,全塑性断面とはならない.
他の位置での主桁および主塔は弾性域内である.
破断したC14に隣接するC13の応力およびひずみは他のケーブルより大きく,その応力は1,387N/mm2, ひずみは0.025となり,
第一降伏点を超える.ただし,破断ひずみ(0.04)には到達しない.すなわち,全体崩壊にはならない.一般的に斜張橋は不静定次数が
高く,redundancy に優れるため,1本のケーブルが破断しただけでは,全橋崩壊を惹き起こすことにはならないと言える.
しかし,ケーブルが腐食している場合には,断面積の減少,じん性の低下(過去の事例では,正常ケーブルの1/3になるとの報告もある)
の可能性もある.したがって,このC13も破断する危険性がある.
なお,C14を除いた構造系の終局荷重係数 ku=2.22であり,初期構造系のku=2.62より15%低下する.
fig1. C14が破断した構造系の終局時の変形
3) C13が破断した直後
C13が腐食していると,断面積が減少またはじん性が低下する.そこで,C14の破断に続きC13が破断する場合を検討する.
C13およびC14が無くなった構造系に,死荷重および活荷重が衝撃的に作用する.これを,静的荷重の2倍が作用すると考え,
2.0 x (D+CW+LP1+LP2) を作用させる.その結果,C14付近の主桁の下フランジ,主塔基部下フランジが降伏応力に達するが,
全塑性断面とはならない. C13に隣接するC12の応力およびひずみは他のケーブルより大きく,その応力は1,570N/mm2で第二降伏点に達し,
ひずみは0.030となる.したがって,全体崩壊には至らない.
しかし,その後の荷重ステップでC12は破断ひずみ(0.04)に達し破断する.したがって,静的荷重の2倍の衝撃荷重により破断する可能性は高い.
なお,C13を除いた構造系の終局荷重係数 ku=1.79であり,初期構造系のku=2.62より32%低下する.
fig2. C13が破断した構造系の終局時の変形
4) C12が破断した直後
C13に続き,C12が破断する場合を検討する.
C12~C14が無くなった構造系に,死荷重および活荷重が衝撃的に作用する.これを,静的荷重の2倍が作用すると考え,2.0 x (D+CW+LP1+LP2)
を作用させる.その結果,静的荷重2倍の荷重に達する前のk=1.47で,破断したC14付近の主桁断面が全塑性断面となり塑性ヒンジが形成され,
橋全体が崩壊する.そのときの,C12に隣接するC11のひずみは0.0397である.
なお,C13を除いた構造系の終局荷重係数 ku=1.47であり,初期構造系のku=2.62より44%低下する.
fig3. C12が破断した構造系の終局時の変形
C1が無くなった構造系に,死荷重および活荷重が衝撃的に作用する.これを,静的荷重の2倍が作用すると考え,2.0 x (D+CW+LP1+LP2) を作用させる.
その結果,スパン中央部の主桁,主塔基部断面の下縁側のみ降伏応力に達している.破断したC1に隣接するC2の応力およびひずみは他のケーブルより大きく,
その応力は1,450N/mm2, ひずみは0.0365となり,第一降伏点を超えるが,破断ひずみ(0.04)には到達しない.すなわち,全体崩壊にはならない.一般的に
斜張橋は不静定次数が高く,redundancy に優れるため,1本のケーブルが破断しただけでは,全橋崩壊を惹き起こすことにはならないと言える.
しかし,ケーブルが腐食している場合には,断面積の減少,じん性の低下(過去の事例では,正常ケーブルの1/3になるとの報告もある)の可能性もある.
したがって,C2も破断する危険性がある.
なお,C1を除いた構造系の終局荷重係数 ku=2.18であり,初期構造系のku=2.62より17%低下する.
fig4. C1が破断した構造系の終局時の変形
2) C2が破断した直後
C2が腐食していると,断面積が減少またはじん性が低下する.そこで,C1の破断に続きC2が破断する場合を検討する.
C1およびC2が無くなった構造系に,死荷重および活荷重が衝撃的に作用する.これを,静的荷重の2倍が作用すると考え,2.0 x (D+CW+LP1+LP2) を作用させる.
その結果,C5,C14付近の主桁,主塔基部断面の下縁側が降伏応力に達する.また,C2に隣接するC3の応力およびひずみは他のケーブルより大きく,その応力は
1,570N/mm2で第二降伏点に達し,ひずみは0.039となる.したがって,全体崩壊には至らない.
しかし,次の荷重ステップでC5付近の主桁は全塑性断面となり塑性ヒンジが形成される(C3は破断ひずみ(0.04)に達し破断する.)したがって,静的荷重の
2倍の衝撃荷重により破断する可能性は高い.
なお,C2を除いた構造系の終局荷重係数 ku=1.74であり,初期構造系のku=2.62より34%低下する.
fig5. C2が破断した構造系の終局時の変形
3) C3が破断した直後
C2に続き,C3が破断する場合を検討する.
C1~C3が無くなった構造系に,死荷重および活荷重が衝撃的に作用する.これを,静的荷重の2倍が作用すると考え,2.0 x (D+CW+LP1+LP2) を作用させる.
その結果,k=1.46でC5付近の主桁断面が全塑性断面となり塑性ヒンジが形成され,橋全体が崩壊する.
なお,C2を除いた構造系の終局荷重係数 ku=1.46であり,初期構造系のku=2.62より44%低下する.
fig6. C3が破断した構造系の終局時の変形
以下の設定が必要になる
1.1 time(荷重を増分荷重にする)
Type:time
Formula:1.0v1
1.2 応力ひずみ関係
Type:eq_plastic_strain
Point:任意
構成則入力の変更点:
テーブル(タイプ:eq_plastic_strain)にεの値をそのまま入力するのではなく、
εp=εt-εe
~εp=εt-εe
εt:真ひずみ、εe:弾性ひずみ、εp:塑性ひずみ
の計算式で計算し、テーブルには塑性ひずみの値を入力した。
以下の図ようなイメージ
2.ケーブル・モデル:
長さ1mのケーブルとする。
B点に鉛直荷重P = 1.0 kN を増分載荷する。
断面: 半径 10mm の円形とする。
構成則に関しては、はりと同じ計算方法で計算を行い入力した。
解析結果
1)自由端の鉛直変位と荷重の関係
全てのグラフにおいて中村先生の結果と一致した
はり・ケーブル単独の弾塑性解析
はりモデル:
・長さ1mの片持ち梁とする。
・自由端に鉛直荷重P = 1.0 kN を増分載荷する。
・部材断面
・はりの断面は10 cm x 10 cm の正方形とする。5×5のファイバー要素に分割した。
・はりはSM400とする。初期ヤング係数は 2.0 x 105 N/mm2 とする。
その他の設定
・反復法:完全ニュートンラプソン
・収束判定 残差と変位(相対許容値):0.001
解析結果(以下 青線:中村先生の解析結果、オレンジ線:Marcでの結果)
1)自由端の鉛直変位と荷重の関係
メモ
ケーブルプレストレスを導入できるかの検討
・初期条件▸新規(構造)▸仮想温度
→×(この設定だとうまくいかない)
・ケーブル要素は用いない(高度な計算になり複雑になるため)
・代わりに梁要素に温度荷重を与えてケーブルのプレストレスとする
・ソリッドモデル(斜張橋)で構造解析するのは、計算容量が大きくなるため骨組みモデルで計算する
以下の方法で温度を導入できる
|境界条件▸新規(状態変数)▸節点温度(-200℃)▸節点選択|
|or
|境界条件▸新規(状態変数)▸要素温度(-200℃)▸要素選択|
・簡易モデルで温度応力が導入できているかの確認
片持ち梁をメッシュ分割(2)し、3つの節点 A,B,C 点それぞれ
温度を与えて変位を確認する
(5)A=0, B=-100, C=0 、左側の要素に熱膨張係数を入れない
・節点温度を与えると、節点に接している要素全体に温度応力がかかる
・熱膨張係数を与えている部材のみ、温度応力がかかる
(熱膨張係数が与えていなければ節点が共有されている要素には温度応力はかからない)
節点温度
・A、B、C全てに‐100℃をかけると、A,B,Cそれぞれ2倍縮んでいる。
・片側の節点だけだと、半分の値だけしか縮まらない
・ある要素に温度応力をかけるときは、両側の節点に節点温度を与える必要がある。
→完了(2節点での温度勾配を考慮するのではないか)
まず,解析ソフトSalome_mecaを用いて研究するにあたり,以下の最低限達成するべき目標を設定した.
1. salome_mecaでケーブル(プレストレス)を導入できるか
2. ケーブルと主桁をピン結合とし,解析できるか
3. 弾性解析,弾塑性解析は行えるか
4. 斜張橋の全体モデルでも同様の解析が可能であるか
まずわかったことは,salome_mecaで「ケーブル要素」があるが,この要素は本来コンクリートのプレストレスのようなモデル として用いられることを想定しており,我々がモデル化したい考えていた斜ケーブルのような挙動(引張のみ) を再現するのには適さない.
またケーブルプレストレスに関しては,温度応力(厳密には温度変化?)で,緊張力を再現できる.(例:20℃→200℃) これは簡易モデル(片持ち梁をケーブルで吊った構造)において,線形解析を行い,中村先生が行った解析結果と同様の たわみ値が得られた.
熱応力・梁要素(ケーブル)片持ち梁【10m・集中荷重】たわみ-4.15603mm
・たわみ0.03373mm
・鉛直荷重1kN
・ケーブルの温度変化-200℃
・ソリッドの断面10cm×10cmの正方形、ケーブル半径10cmの円形
続いて弾塑性解析については,ソリッド要素のみのモデルでは,弾塑性解析を行うことは可能であった.(適切な挙動であるかは別として) ただ梁要素を含むモデルとなると,急激に難易度が上がった.おそらくsalomeの設定で梁要素の弾塑性解析を行う際はmultfiber?を設定する 必要があるらしいが,
・(弾塑性)梁モデル→multfiber?(現在×)
・(弾塑性)ソリッドモデル→〇
・(弾塑性)ソリッドと梁のモデル→× salome_mecaでは弾塑性解析をするとき、すべての部材(異なる材料があるとき)に弾塑性の設定を与える必要がある(仮説)
斜張橋モデル(ソリッドと梁) 線形解析×
ソリッドモデルの弾塑性解析→結果が中村先生と異なる。ケーブルに曲げが生じている?(構造としてはありえない)ヒンジにできていない?
PCがかなり重くなる...
モデルの作成方法(Geometry)は、
①まずケーブル(Line)14×4=56本を作り、それらをfuse(fuse1とする)
②主塔(Line)をつくり、同じくfuse(fuse2とする)
③床版(solid)をつくる(Box1とする)
④ケーブルの縁端部(solid側)の節点をグループ化する(54個)、載荷・固定のグループ化
⑤fuse1、fuse2、Box1、それぞれメッシュを切ってcompound
が一連の流れになる
・しかし現在、作成したモデルで線形解析ができない。
impossibility, the node N5 carries the degree of freedom of rotation DRX~
エラー内容は「ノード(N5?)の回転自由度がない」といっているらしいので
fuseをせずにモデルを作成できるか模索してみる。
fuseをすると部材同士が一体化されるので、実際の斜張橋を構造的に再現できていない可能性がある。
実際の斜張橋は、ケーブルと塔との結合部はヒンジになっており回転は許されるようになっている。
MULTIFIBREがうまくいかないので、とりあえずニュートン法でやってみることにした
「2部材あったとき両方に構成則を与える必要がある」という制約があるらしいので
いままで梁要素(ケーブル)をソリッド(円柱)に変えてモデルを作成した。
・最初に上記のモデルで温度応力を与えた状態のみで解析可能であるか検証
続いて同じモデルに対して弾塑性解析(ニュートン法)できるかの検証
接線同士を重ね合わせてヒンジ?とした。
・POU_D_E、POU_D_T要素は非線形では使えない(単純なオイラー・ティモシェンコ梁の有限要素では
単純に増分塑性を計算することはできない。断面積分を適用する必要がある)
・代わりに使える要素→POU_D_EM、POU_D_GM(マルチファーバー)
・要素特性を定義するコマンドAFFE_CARA_ELEMの設定が必要
AFFE_CARA_ELEM
・GEOM_FIBRE
・MULTIFIBRE
の設定がうまくいかない。
! DEFI_GEOM_FIBRE VALE : Pour .NOMTM $$XNOM il y a 1 valeurs, ce devrait ! ! être un multiple de 3
・ソリッドと梁のモデル(ソリッドだけ弾塑性)は
! Aucune maille du maillage mesh n'a été affectée par des éléments finis.!
! In the mesh" mesh" the mesh" 3531" is of type" TETRA4" (neither TRIA3 nor ! ! QUAD4)
荷重(kN) | 変位(mm) |
0 | 0 |
35 | 1.446695 |
70 | -0.930408 |
105 | 0.564237 |
140 | 2.28589 |
175 | 4.37557 |
210 | 6.64201 |
245 | 9.06512 |
280 | 11.7471 |
315 | 15.1006 |
350 | 19.2662 |
・ケーブルの断面形状を円柱→四角形
試しに線膨張係数を小さく
1.2×10-5 →1.2×10-7
・ケーブル要素を用いたモデルで今まで解析を試みていたが、一旦
モデルを梁要素で作成し、熱応力でケーブルプレストレスを再現することにした。
スケール10倍
・集中荷重1000N
・温度−200℃
・先端のたわみ量 -4.15603mm
・ケーブルのはりのノードが3つになってしまっている
→メッシュの設定の Numbwr of segments でセグメント数に1を入力することで解決
・先端のたわみ量 0.03mm(ケーブルプレストレスなし)
ソリッドと梁要素(ケーブル)のモデルで、温度応力を与えた解析はまわることが確認できた。
・たわみ0.03373mm
・鉛直荷重1kN
・ケーブルの温度変化-200℃
・ソリッドの断面10cm×10cmの正方形、ケーブル半径10cmの円形
梁モデル(片持ち梁をケーブルで吊った構造)の弾塑性解析は色々試して入るがうまくいっていない
熱応力・梁要素(ケーブル)片持ち梁【1m・分布荷重】たわみ-3.4429mm
熱応力・梁要素(ケーブル)片持ち梁【10m・集中荷重】たわみ-4.15603mm
salomeで、ケーブル要素を用いた簡易的なモデルを作成し解析を回してみた。
↑中村先生の解析結果と比較する
! Exception user raised but not interceptee. ! ! The bases are fermees. ! ! Type of the exception: error ! ! ! ! Solver MUMPS: ! ! The solution of the linear system is too vague: ! ! Computed error: 5.59007e-05 ! ! Acceptable error: 1e-06 (RESI_RELA) ! ! ! ! Advices: ! ! One can increase the value of the key word SOLVER/RESI_RELA. !・収束判定の設定..
2.片持ち梁にケーブルをつないだモデル(荷重なし)
・ケーブル半径1cm、E=200GPa
・ケーブル張力6.233kN
! <S> Exception user raised but not interceptee. ! ! The bases are fermees. ! ! Type of the exception: error ! ! ! ! les 9 mailles imprimées ci-dessus n'appartiennent pas au modèle ! ! et pourtant elles ont été affectées dans le mot-clé facteur : FORCE_FACE !
片持ち梁のモデルの解析ができていないので優先して取り組むことにした。
モデルの荷重のかけ方は等分布荷重だったので、載荷面をボックスの上面に指定して解析を回していた。
→これを線載荷に変更して同様に試みた。
! <S> Exception user raised but not interceptee. ! ! The bases are fermees. ! ! Type of the exception: error ! ! ! ! Solver MUMPS: ! ! The solution of the linear system is too vague: ! ! Computed error: 1.58999e-05 ! ! Acceptable error: 1e-06 (RESI_RELA) ! ! ! ! Advices: ! ! One can increase the value of the key word SOLVER/RESI_RELA. !
・26日のエラーとほとんど同じ
・同じモデルで集中荷重(先端)で試した
→うまくいかなかった
モデルが(100,100,10000)だったので(100,100,1000)にしてみて試してみた。
↑10cm,10cmの断面に対して、10mが長すぎるのではないかと予想
・集中荷重(先端)
・10mにしたらうまくいった
・(100,100,1000)で集中荷重も試みた
→載荷面を上面に指定
・問題なく解析できた
・やはり(100,100,10000)という寸法で解析すること(片持ち梁)に無理があったのか?..
・直近の課題はケーブル要素を用いた簡易的なモデルを作成して青木さんのFEM解析の結果と比較する
片持ち梁(分布) | 片持ち梁(先端集中) | 片持ち梁(分布・ケーブルあり) | 片持ち梁(先端荷重・ケーブルあり) |
○ | ○ | × | × |
・固定面に載荷面が触れていても問題なく実行できた
・しかし、ケーブルの設置点と載荷部分が重なるとエラーが生じた。
! les 3116 mailles imprimées ci-dessus n'appartiennent pas au modèle ! ! et pourtant elles ont été affectées dans le mot-clé facteur : FORCE_FACE
・対策として、
(1)載荷面をケーブルの接地点から1mmほどずらして設定し直す
(2)ケーブルはケーブル要素、四面体のボックスは3Dで分けて設定していたのを、ケーブル・ボックス含めて全体を3Dに設定且つ
ケーブルはケーブル要素に設定するに変更(ケーブルとボックスの接地点を解析に含まれるようにするため)
・次のエラーメッセージ
! Erreur utilisateur : ! ! Vous voulez contraindre le ddl DRY sur un ensemble de noeuds, ! ! Mais ce ddl n'existe sur aucun de ces noeuds. !
(ノードが含まれていない?)
↓
・メッシュの切り方を3Dだけ→3D且つ、アルゴリズム(補完)2D、1Dまで設定しメッシュを切る
・ケーブルの固定点のBC&Loadの設定を変えてみる
・梁だけのモデル(ケーブル要素含む)、ケーブル単体のモデルを作成
→いずれも同じエラーメッセージだった
・ケーブル要素は非線形でしか使えない可能性がある(線形では使えない)
・非線形モデルを作成して試してみる
・梁とBARRE要素を用いてモデルを作成してみる
→BARRE要素と梁を用いたモデルで解析を回してみたが同じエラーが出た
! Erreur utilisateur : ! ! Vous voulez contraindre le ddl DRY sur un ensemble de noeuds, ! ! Mais ce ddl n'existe sur aucun de ces noeuds. !
熱応力・梁要素(ケーブル)
片持ち梁【集中荷重・1m・10m】
1. 【集中荷重・1m】(hari4)
・Geometryの作成:新しいエンティティ->基本オブジェクト->点->(0,0,0),(0,0,1000)作成
・基本オブジェクト->線->Vertex1、2->Line1作成
・点->(0,-1000,0)->Vertex2、3->Line2作成
・Fuse->Line1、Line2->Partition->Fuse1、Line1、Line2
・Line1グループ作成->node(0,0,0)-kotei->node(0,0,1000)-saika
・Line2グループ作成->node(0,-1000,0)-kotei2
・Mesh1:Line1->ジオメトリのグループ作成->ジオメトリ-Line1->node-kotei-saika
・Mesh2:Line2->Wire Discretisaition->Number of Segments->セグメント数1->ジオメトリのグループ作成->ジオメトリ-Line2->node-kotei2
・Compound_Mesh->Mesh1、2
・Astestudy:メッシュ->Read a mesh->format-Med
・Material:Model Definition->Assign finite element->Finite element->Everywhere->Mechanic->POU_D_E
・Model Definition->AFFE_CARA_ELEM->POUTRE->RECTANGLE->Group-Line1->CARA-HY-HZ->Value-100-100
・Material:Define a material->Linear isotropic elasticity->ヤング率200000->ポアソン比0.3
・Material:Define a material->Linear isotropic elasticity->ヤング率200000->ポアソン比0.3->Thermal expansion 1.17e-0.5
・BC and Load:EnforceDOF->Group node-kotei->Laison-ENCASTRE->DX~DRZ-o
・EnforceDOF->Group node-kotei2->Laison-ENCASTRE->DX~DRZ(DRX以外)-o
・FORCE_NODLE->Group node-saika->FY-1000
・Post Processing->CREA_CHAMP->Model-AFEE_MODELE->TYPE_CHAM-NOEU_TEMP_R->OPERATION-Assingment->
Group element-Line2->Value- -200->NOM_CMP-TEMP
・Material:Assigm a material->Model-model(AFEE_MODELE)->Marerial assigment->Group-Line1->mater->
Marerial assigment->Group-Line2->mater0->External state-Temperature->Reference value-20->Group-Line2->Field-unnamed5->
・Analysis->Material field->Structural element->Model->Load=Load->Solver->Method-MUMPS->RESI_RELA-0.01
・Post processing CALC_CHAMP->SIGM_NOEU->MODEl-model->Material field->fieldmat->Structural element
・Output->Set output result->Format-Med-> Result-DEPL-SIGM_NOEU
1m.comm
(commファイル:一度保存してAsterstadyでエクスポートすることによって利用可能。hdfファイルではないため、Geometry等は反映されない)
2. 【集中荷重・10m】(10m)
1.集中荷重1mとほとんど同じ。異なる点は、Geometryで10mのモデルを作ることとAstestudyの
SolverでNPREC->-1、RESI_RELA->20にする(収束基準・条件を緩和する)
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片持ち梁【分布荷重・1m】
3. 【分布荷重・1m】(bump2)
1.集中荷重1mとほとんど同じ。異なる点は、BC and Loadで載荷のオプションを変更することのみ。
FORCE_POUTRE=_F(FY=1.0, GROUP_MA=('saika', )), MODELE=model)
Reference List