#author("2024-12-05T22:16:09+09:00","default:kouzouken","kouzouken") #author("2024-12-05T22:19:03+09:00","default:kouzouken","kouzouken") [[FrontPage]] #contents *ひずみゲージ [#ndaf3f5d] ひずみゲージのひずみはゲージ長の平均ひずみを測定している。~ そのため、応力集中の様子などのピークのひずみを見たいときはゲージ長が短いものを使うと良い。(だいたい0.2mm〜6mm)~ 木やコンクリートなどは、広い範囲でひずみを測定して平均させたいためゲージ長の長いものを使用する。~ ひずみゲージは対象物専用のゲージを使うことで温度による影響をキャンセルアウトできる。~ 誤差はあるが、温度変化は気にしなくても大丈夫。~ ひずみゲージから測定器をつなぐリード線は2本線と3本線があり、~ 3本線だと温度による影響をキャンセルできる。~ *ひずみゲージの一般的な貼付け手順 [#sb278973] **CN接着剤 CN-E接着剤[#a7c94af2] CN接着剤はゲージの接着時間が短く、一般的に使用されている接着剤~ CN-E接着剤はCN接着剤よりも粘性が高い。木やコンクリートなどは粘性が高いものをつかうと良い。~ ①研磨~ ひずみゲージを貼る場所を確認し、マーキングしておく。~ マークングした部分のサビやメッキ、黒皮、粉などをサンドペーパーを使って磨く。(材料の素地を出すように磨く)~ 磨くときは一方向ではなく、多方向に磨く。~ ②脱脂・洗浄~ 磨いた面をきれいにするために工業用ティッシュペーパーに揮発性溶剤(揮発性のものを使うのはひずみゲージと対象物間に水分が入らないようにするため)をつけて洗浄する。~ ティッシュペーパーは1度使った面は使わないようにして、汚れがつかなくなるまで拭き取る。~ ③けがき~ ひずみゲージを貼る位置をけがく。~ けがく時に汚れた場合はもう一度洗浄する。~ ④貼り付け~ 貼る前にひずみゲージの表面を上にして、けがきの位置に合わせる。~ 接着剤の滴下は、ひずみゲージを斜めに持って全面に行き渡るように垂らしながら行う。~ 接着剤は、必ずひずみゲージの感受部分全体に滴下する。~ 接着剤が全体に行き渡ったら、すばやく接着部分に合わせてポリエチレンシートで覆い、ゲージ全体を親指の腹で1分くらい加圧する。(加圧しているときは指を離さずに加圧し続ける。)~ ⑤ゲージリード線の引き起こし~ 接着剤の硬化後、ゲージリードの付け根を抑えてゲージリードを壊さないように引き起こす。~ ゲージリードはたるませておき、引っ張られて断線するのを防ぐ。~ **多孔質材料への一般的な貼付け手順 PS接着剤[#s849076c] PS接着剤はひずみゲージの土台として使用される。~ PS接着剤は、材料側から水が出てきてひずみゲージに影響をだすのを防ぐ役割がある。~ ①けがき~ ひずみゲージの貼付け位置を確認し、けがき線がPS接着剤で隠れないように長くけがき線を描く。~ 貼り付け位置は孔が少ない部分を選ぶ。~ ②研磨~ 対象物のほこりや塗料などをサンドペーパで磨き落とす。~ 磨くときは多方向にサンドペーパをかける。~ ③洗浄~ 工業用ティッシュペーパに揮発性溶剤をつけて洗浄する。~ 1度拭いた面は使わず、新しい面を使用する。~ ④プリコート~ あらかじめ2液を混ぜて作っておいたPS接着剤を刷り込むように塗布し、PETフィルムをのせる。~ 残ったPS接着剤が硬化するのを目安に、塗布したPS接着剤の状態を確認する。~ 硬化していればPETフィルムを取り外す。~ ⑤貼り付け~ 貼る前にひずみゲージの表面を上にして、けがきの位置に合わせる。~ 接着剤の滴下は、ひずみゲージを斜めに持って全面に行き渡るように垂らしながら行う。~ 接着剤は、必ずひずみゲージの感受部分全体に滴下する。~ 接着剤が全体に行き渡ったら、すばやく接着部分に合わせてポリエチレンシートで覆う。~ ⑥加圧~ ポリエチレンシートで覆い、ゲージ全体を1分間程度加圧する。 加圧しているときは指を離さずに加圧し続ける。~ 大きいひずみゲージを貼り付けるときは固めのスポンジなどを使うと加圧しやすい。~ ⑦ゲージリード線の引き起こし~ 接着剤の硬化後、ゲージリードの付け根を抑えてゲージリードを壊さないように引き起こす。~ ゲージリードはたるませておき、引っ張られて断線するのを防ぐ。~ *SBテープとVMテープ [#d4d3be8f] SBテープ、VMテープは防湿性・防水性が良く、電気絶縁性が高い。~ ①ゲージリードの下敷き用~ ゲージリードの下敷き用として、SBテープを5〜10mmの大きさで切り取り貼り付ける。~ 貼り付けたSBテープの上にリード線を持ってくる。~ ②全面コーティング~ ゲージリード線を下敷き用SBテープに押し付けて、コーティング用のSBテープをひずみゲージの上から押し付ける。~ 気泡が入らないように、よく加圧する。~ ③VMテープのコーティング~ VMテープをかぶせて、中心部から加圧して空気が残らないように密着させる。~ *ひずみゲージを貼ってから使用するまで時間が空く時 [#pc907647] ひずみゲージを貼ってから使用するまで時間が空く時は、ひずみゲージの剥がれ、外側からの水の侵入を防ぐためにゲージをコーティングしておく。~ コーティング剤は接着剤の広がりよりも広い範囲に塗布する。~